2007年05月22日

Akharis姫

「姫よ。古の姫よ。永き眠りより目覚めたまえ」
「ん……。何? もう朝?」
「おお、儀式は成功だ!」
「あー、あちこち痒いー。あれ? 包帯でぐるぐる巻き? なんで? なんでこんなに肌がカサカサしてるのよ! 信じらんない!」
「Akharis姫よ。我らに力をお貸しください」
「何、あんたら」
「我らはコブラ教団。我らが、姫様の御身体を現代に復活させたのでございます」
「要するに、あたしが今こうしているのは、あんたらの仕業ってわけ?」
「左様でございます。偉大なる姫よ。我ら、古の時代に世界を恐怖で支配したという姫様の御威光を崇拝する者どもに御座います。今一度我らの手で、世界を……」
「あー、そんなことよりさ。あたしの肌がボロボロなんだけど。これ、なんとかしてくれない?」
「それは……。姫様の御身体は遥か昔に一度朽ち果てております故、以前の御姿を完全に再現することは困難かと……」
「できない、って言うの?」
「は。申し訳ありません」
「そう。じゃ、あんたたちに用はないわ。とっとと消えなさい」
「うわぁー」

 コブラ教団の野望は潰えた。そしてAkharis姫の、美貌を取り戻す冒険の旅が始まったのだった。

(つづかない)





Akharis.jpg






※幾つかの事実誤認を修正し、いろいろと追記しました(2007/5/22 22:00)。


 ゲームブック・「Curse of the Mummy」の表紙に描かれている、Akharis姫。っていうか、元ネタの表紙に描かれているAkharisは、別に姫じゃないですけどね。

 「Curse of the Mummy」は、「Fighting Fantasy」という有名なゲームブックシリーズの1冊です。伝説の暴君・Akharisを復活させようとするカルト教団の陰謀を阻止するといった感じのストーリーなのですが、英語なので読み進めるのに時間がかかり、実はまだまともにはプレイしていなかったりするんですよね。なかなかじっくりと読む時間を取ることができないでいます。まあ、絵を描いたりする時間を取っているくせに何を言うかって感じもしますけれど。

 「Fighting Fantasy」は、Ian Livingstone と、Steve Jackson の2人によって創出され、以降、多くの作家が参加しながら59巻まで刊行されたシリーズ(「Curse of the Mummy」がその最終59巻)なのですが、現在では絶版となっていて、Wizard Booksが新刊を交えながら復刊を進めています。
 日本では社会思想社が33巻まで刊行していたのですが、その社会思想社はつぶれてしまい、現在は扶桑社から第1巻「火吹山の魔法使い」、第2巻「バルサスの要塞」が復刊されています。しかし、売れ行きがそれほどでもなかったのか、それ以降の刊行は止まってしまっているんですよねぇ。

 日本のゲームブックは年に数冊程度の刊行にとどまっていて、今や絶滅危惧種に指定されているのですが、海外ではまだそれなりに刊行されているんですよね。隠れゲームブックマニアとしてはうらやましい限りです。





posted by 三月うなぎ at 00:14| Comment(1) | TrackBack(0) | 妖怪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんか、さすが姫様って感じですね。
彼女によって世界中のエステサロンは壊滅するのであった・・・なんてね。^^
Posted by よしおか at 2007年05月22日 07:45
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